納沙布岬と北方領土
根室駅からバスに乗って納沙布岬へ向かいます。納沙布岬は離島を除くと日本最東端の岬です。
国道をしばらく走って岬に来ましたが、オフシーズンのため周囲は閑散としていました。見学はほぼ私一人です。
網走では間近で見ることが出来なかった流氷も、ここでは目と鼻の先にあり、肉眼ではっきりと氷がひしめいている様子がわかります。接岸とまではいきませんでしたが、ようやく流氷を眺めることができました。
流氷は日によって海の上を移動しているため、どこで見られるかは運なのだそうです。根室では今朝までは接岸していたらしいのですが、日中晴天になったため、少し沖に流されたようです。流氷の姿が全く見えなくても、風向きによっては一晩で接岸することもあると、地元の方が話してくれました。
その流氷の海を一隻の船がゆっくりと走っていきます。しかし船体は錆び付いていて年代物のように見受けられます。
「あれはロシアの船だ」地元の方が教えてくれました。
日本は島国なので、都会で普通に生活していると「国境」というものを感じることはありません。でも、ここではどうでしょうか。手が届きそうな距離を他国の船が行くのです。そこはもう日本ではなくロシア領なのです。
目の前に国境があるという感覚。ものすごく衝撃的でした。
ロシアの船はああして自由に行けるのだけれど、日本の漁船が入ればすぐに拿捕されてしまう。おじさんが呟いた言葉には重みがありました。
納沙布岬には北方領土についての展示や資料があり、冊子も配布されています。普段あまり知らない北方領土のことをきちんと勉強することが出来るようになっているのです。
建物の2階には望遠鏡があり、誰でも北方領土の中で一番近い島である歯舞諸島をみることができます。
凍った土地の上には、ロシアの軍用施設でしょうか。大きなレーダー塔のようなものと厳つい建物がはっきりと見ることが出来ます。きっと向こうに人がいれば、その姿もわかるでしょう。
ここに立つと緊張感で体が引き締まるのがわかります。一日も早く、北方領土問題が平和的に解決することを願ってやみません。
根室市内に帰ってきて辺りを散策してみました。
港の方は氷結していて、流氷が接岸しているかのようでした。
丘の上には公園があり、サイロでしょうか、赤い屋根の可愛らしい塔が3本立っていました。
南海の西表島も日本、ここも日本です。西表島が6時の時、根室も6時です。
日本が本当に南北に細長い国だというのが体感できました。この国は魅力がいっぱいの国なのです。
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