満州遙かなり(1)
窓の外に大きな工業都市が広がっています。
中国の大連市。昔から港と貿易で栄えた都市です。
日本から近く約4時間ほど。何年ぶりかで飛行機に乗りました。
日本のJRには乗ったので、乗り鉄も国際化というわけでもないのですが、オリンピック前の今年5月、中国に鉄道に乗りに行ってきました。
今回の渡航にあたっては、いろいろな方のご支援をいただきました。このブログを見てくれている人からも、私と同じような症状を持つ人から飛行機の乗り方のコツなどを教えていただきました。どうもありがとうございました。
結果論から言いますと、飛行機はまだ厳しいと感じています。この中国旅行の後、体調を崩し1週間ほど寝込んでしまったからです。国内線にたまに乗るくらいには大丈夫ですが、欧米にはまだ行けないでしょう。
飛行機は気圧の関係で体に大きな負担がかかるのがよくわかります。普通に乗っている人も多いですが、乗ることに不安があったり乗れない人も多い乗り物だということがわかりました。
今後もできれば車、列車、船といった陸上水上交通を多く使っていきたいです。
ところで中国というと、どんな景色を思い浮かべますか。
地域によって様々ですが、古い歴史ある建物や峡谷、人がいっぱい集まった都会などでしょうか。
中国はいま急速に進化しています。写真は大連市の星海広場という公園です。
広くて、清潔で、美しい。そして安全で平和です。アジアではなくて、まるでヨーロッパにいるかのような錯覚さえ起こります。
中国には何回か来たことがあるのですが、ここ数年の変化には本当に驚きます。歴史が動いている様子を、側に立って眺めているような気分になります。
いまどんなイメージがあるにせよ、必ず裏切られると思いますので、一度は訪れることをお勧めしたい国です。
さて空路を乗り継いで到着したのは哈爾浜(ハルピン)空港。
中国でも北の方にある黒竜江省の省都です。ロシアに近いので異国情緒溢れる町は、他の中国の都市とはまた違った趣があります。
哈爾浜は松花江(しょうかこう)という大きな川の河畔に位置しています。松花江はアムール川に注ぐ川で、流れは北に向かっています。
河畔一体は公園になっていて、市民の憩いの場として賑わっています。
都市と反対側には太陽島という島があり、公園になっています。映画のロケ地にもなったそうですが、避暑地として特に夏場は多くの人で賑わいます。
町の繁華街とはロープウェイで結ばれていますので、川を見下ろしながらの空中遊覧も楽しめます。
公園の中は非常に良く整備されていて清々しいです。
季節柄、なにか綿毛のようなものが舞っていて、まるで雪が降っているかのようでした。
オリンピック前でしたので、公式マスコットキャラクターも並んでいます。
市街地に面した河畔は遊歩道も整備され、犬の散歩をする人、卓球をする人、デートする恋人たちなどで溢れています。服装もおしゃれで、態度もとても上品です。
遊覧船などもあり、レジャースポットです。
ああ中国だなと感じることが出来たのは、水着になって岸辺で麻雀を打つ地元のおじさんたちを見かけた時くらいでしょうか。
繁華街へと続く道の終わりには、スターリン像が建っています。
やっと東側諸国の雰囲気を味わうことができました。
ここから繁華街の方向を見ると、風景はまるでロシアです。
ヨーロッパ調の建物の中に、ロシア様式の屋根が色とりどりに輝いています。
まさに異国情緒漂う街並みです。
あ、ちょうど松花江に架かる橋を列車が走ってきました。
斉斉哈爾(チチハル)方面からの列車です。これは中国らしい車両ですね。
非電化でディーゼル機関車が客車を引っ張っています。
よく見ると、鉄道の橋を一緒に渡っている人の多いこと、多いこと。
列車も最徐行でゆっくりと通過していきます。
大きな川では橋が少ないので、そこにあればみんなが渡ってしまうそうです。ところ変わればルールも変わります。
繁華街に歩いていきましょう。哈爾浜の繁華街は中央大街と言います。
さすがに繁華街。人でいっぱいです。日本の銀座よりもずっと人出は多いです。
飲食店や屋台もたくさん並んでいますが、どれも清潔感があり、屋台と言うよりはフードコートのイメージです。
建物のデザインもとてもおしゃれ。ここだけ見れば本当にヨーロッパです。
哈爾浜はかつて満州国だった時代がありました。ここがふるさとという人や愛着を持つ日本人も多いと思います。
建物の中には満州国時代からそのまま残っているものもいくつかあります。用途は変わっても、壊されずにそのまま使われていることは良いですね。
周囲をぐるりと百貨店に囲まれた中に、突然聖堂が姿を現します。聖ソフィア大聖堂。
ロシア正教の聖堂ですが、現在は観光名所として一般公開されています。
中には様々な建築や歴史の資料が展示されています。
哈爾浜の昔の姿を模型で見ることもできました。
お土産物店があるのですが、ここで販売されている物は中国とロシアの両方のもの。マトリョーシカ人形などもたくさん置いてあります。
文化の交差点という雰囲気ですね。
哈爾浜駅。立派で大きな駅です。日本にはこんな大きな建物の駅はないです。
伊藤博文が暗殺された場所としても有名です。
いよいよこの駅から列車の旅が始まります。
勘の良い人はわかってしまったかと思いますが、今回は旧南満州鉄道に乗車します。
満州国時代に日本が管理していた大陸鉄道です。特急「あじあ号」などで有名ですね。
ただ、私の年代では満州国はもう歴史上の国になってしまっていますので、昔との比較ではなく、今の中国の列車の旅をそのままお伝えできればと思います。
路線は南満州鉄道と同じですが、現代の列車事情は全く異なります。様々な列車が登場しますので、お楽しみに。
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