メルクリンの魅力(3)
4.メルクリンでできること
メルクリンの鉄道模型(HOと1番ゲージ)ではデジタル方式の操作方法が採用されています。
これは日本のNゲージ等で普及しているアナログ方式と、電気の種類や動作の概念が異なります。
つまり同じ鉄道模型でも「遊び方」「遊べる内容が違う」のです。メルクリンの方が幅広い遊び方ができます。
例えば、メルクリンでは次のようなことが可能です。
(1)ひとつの線路の上に、同時に何台もの列車を個別に走らせることができる
本物の鉄道と同じように、各列車(動力車)を個別に操作できます。
Nゲージ等では同じレールの上に複数の動力車を置くと、同時に動いてしまいますが、メルクリンではそういうことはありません。縦列駐車のようになっていても機関車1台ずつを自由に操作できます。
極端な話、正面衝突すらできてしまう操作方法です。もちろん正面衝突を未然に防ぐような設計をすることもできます。
(2)ひとつのコントローラーで、何台もの列車を個別に操作できる
同時に走っている列車が複数あっても、コントローラーはひとつで済みます。
また反対に、コントローラーを複数個用意して複数人で分担して遊ぶことや、コントローラーに親子関係を持たせて、子のコントローラーで運転できる列車を制限したりすることもできます。
この機能は運転会などで、誤って他の列車を操作してしまったりすることを防ぐ目的でも使えます。また一人が列車の運転をして、もう一人が汽笛や煙の操作をするといった使い方もできます。
(3)停まっていてもライトが点く、走行音が出る、煙が出る等、機能が豊富
列車のファンクション(機能)を使用するのに、列車が走っている必要はありません。ライトの明るさも常に明るく一定です。
SLの煙突からは煙が出せます。また列車の速度に合わせて走行音を鳴らすことができます。
一度このような列車を走らせてしまうと、もう無音の列車はつまらなく感じてしまうほどです。
特殊な車両ではクレーンを回転させたり、パンタグラフを昇降させたりすることができるものもあります。
(4)ゆっくり(超低速)でも安定した走行、坂があっても速度は一定、動きが滑らか
線路への給電状態が安定しているので超低速でも安定してゆっくりと走ります。
また上り坂や下り坂で、列車常に一定の速度で走るようになっています。登りだからコントローラーのつまみを回して速度を上げたり、下りで急に加速したりすることはありません。この機能のおかげで、坂のあるレイアウトでも安定した走りができるので、レイアウトの線形によって運転性能が損なわれることはありません。
加減速、発車、停車の動きがとても滑らかです。本物の列車と同様にすーっとした動きを再現できます。
(5)ポイントを電動化しても配線は増えない
列車を増やしたり、ポイントを電動化しても、配線を増やす必要はありません。(※基本的なものに限る。一部のポイントや設備では配線が別途必要になる場合もあります)
レールを繋ぐだけでポイントを遠隔操作することができます(※コントローラーがセントラルステーションの場合)。
(6)コントローラーに画面があるので操作がわかりやすい
列車を操作する際に、コントローラーに画面が付いているので、列車名や図を見て指示が出せます。わかりやすいですし、間違って操作することも防げます。
セントラルステーションを使えば、列車だけでなく、ポイントや信号機等も1つのコントローラーですべて制御できます。また列車を単純に往復運転させたりするような、簡単な自動運転もできます。
どうでしょう。一言で「列車を運転する」と言っても、できることが全然違うことがおわかりいただけるのではないかと思います。
メルクリンを買うと言うことは、自宅が運転司令室になるということだとイメージしてください。
従来の鉄道模型は列車の運転士になることはできました。メルクリンでももちろんできます。しかしそれだけではなく、複数列車を制御したり、信号機によって、列車の運行を確保したりと言った運転司令室の役割も体験することができる模型なのです。
メルクリンでは、コントローラーは電圧の調整機ではありません。インテリジェンスな運行指示機なのです。
従来のアナログ式の鉄道模型では、「運転する」とは、列車の状態(速度等)を目で見ながら、つまみを回して速度を調整することだったと思います。
メルクリンでは違うのです。人間が行うのは列車に指示を出すことです。
速度の調整も感覚的に行うのではなく、明示的に「このくらいの速度で走れ」と指示します。グラフや図形をみて、最高速度の半分の速度で走れ(最高速度は列車個別に設定することさえできます)とか、そういう操作をするのです。
発車する時も徐々につまみを回す必要はありません。いきなり速度を指定すれば、そこまでは列車が勝手にゆっくりと加速して行きます。
信号機をレイアウトに組み込めば、信号機を青にするだけで発車したり、赤にするだけでその位置まで滑らかに減速して停車するのです。
これによって複数の列車が走っている時でも、操作に追われることなく、人間はレイアウト全体の運行状態を把握することができるようになっています。
もちろん運転だけに注力したい人は、アナログ式と同じような運転モードにする(機関車をダイレクトに操作する)こともできます。
ポイントの切換等も革新的です。もう何番がどこのポイントだとか、そういうことは覚えなくていいのです。
セントラルステーションでは、画面上に自分で「3番線を開通させる」「ヤードの5番に開通させる」「外周内周をクロスで開通させる」といったパターンを登録することができ、図形に触るだけですべてのポイントが連動して動きます。
ポイントの切換ミスで脱線や衝突することはかなり減りますし、目視できない位置にあるポイントの操作も安心感があります。
おそらくは実際に見ていただくのが一番で、テキストでどこまで想像していただけるかはわからないのですが、メルクリンが「走る鉄道模型である」ということは、このようなことが、メーカーから発売されている純正品だけで、誰でも手軽にできることを意味しています。
※今日も文字だけですみません。
2008 年 6 月 28 日 11:32 am
しっぽしゃっぽさん、こんにちは。
メルクリンの魅力を多岐に渡って解説され、私も魅力を再認識して楽しく拝読させていただいています。
さて、揚げ足取りのようで申し訳けないのですが、少し修正させてください。
>(5)ポイントを電動化しても配線は増えない
列車を増やしたり、ポイントを電動化しても、配線を増やす必要はありません。
レールを繋ぐだけでポイントを遠隔操作することができます(※コントローラーがセントラルステーションの場合)。
ここは若干例外がありまして、ポイントでも3WAYタイプ(24630)のものはデジタルデコーダーを2つ用意する必要があり、現在は純正で内蔵タイプがありません。そのため、残念ながら外付けデコーダー(60830)のみで対応しており、ポイントからデコーダーまで配線が必要になります。
また、ポイントの遠隔操作に関しては、旧デジタルのKeybord(+Central Unit (6021))でも可能です。
以上重箱の隅をつつくような発言で申し訳ありませんが修正していただければと思います。
2008 年 6 月 28 日 3:26 pm
Akiraさん、こんにちは。
ご指摘ありがとうございます。
この指摘はその通りで、正しい内容だと思いますので、本文に補足を加えました(詳細はコメントに書いていただきましたので本当に補足です)。
旧デジタルについては今回は扱わない(新デジタルのみ)ことにしています。いまからスターターセットを買って始める人は、必ず新デジタルになるからです。
全部書くと大変なので、旧システムからの移行等については、思い切って書かないことに決めました。すみません。
(誰かが書いてくれるとうれしいです)
実は、最初に「風のおひるねはリニューアルしたい」と書きましたが、今回、かなり本音部分を書いています。これはわざとやっています。
いままで僕のサイトは中立的な内容だったと思うのですが、それはやめることにしたのです。
中立的なことは、販売店や代理店がすればいいと考えました。
私はメルクリンとは利害関係が一切ない個人です。だから思い切り「色」を付けたいと思っています。
私はメルクリンの熱狂的なファンなので、メルクリンが好きだという色で書きます。
今までとのトーンの違いや、違和感を感じる方もいるとは思いますが、各自で取捨選択をしていただければと思います。
姿勢は変えていますし、「メルクリンは良いよ、良いよ!」という変な人の意見になっているはずです。
また実際に走らせて遊んでいる人の意見でもあると思います。
個々の要素ではたいしたことなく、まだまだ遊び足らない未熟者ですが、Zから1番まで全部を、日本でこれだけ遊び倒していることについては一定の自負があります。
エバンジェリストの意見と思って見てもらえればいいなと思います。
2008 年 6 月 29 日 7:08 am
非常に有益な指針で、毎回楽しみに拝見させていただいております。
今後もオーバーラップされることを希望しております。
以上