Goliath と Schnabel 2005年5月

 よく子供が工事用車両やバキュームカーなどに興味を示しますが、メルクリンにもそういう特殊車両がラインナップされています。今回は、その中から、49952 Goliath(ゴリアテ)と48295 Schnabel(シュナーベル)の設定と操作です。
 Goliathは巨大なクレーンを搭載した車両です。ゴリアテとは伝説の巨人の名前です。デジタル制御でクレーンを操作することができます。
 クレーンは、F2で大きなアームを上下に、F3でアームの先に付いているフックを上下に移動させることができます。また、F4ではアーム自体を左右に回転することが可能です。クレーンの操作については、あまり悩むことはありません。
 問題は、車両を箱から出して、クレーンを操作できる状態にまでもっていく過程です。一応、マニュアルに簡単な説明がありますが、けっこう不親切で迷う部分が多いです。私も何人かの方の助けを借りて動かせるようになりましたので、ここにまとめることにしました。

 Goliathは全部で3両の貨車で構成されています。1両目はクレーンのアームとフックの先端を受ける車両です。2両目が本体とも言うべきクレーン車両。そして3両目がクレーンの重心バランスを取るためのウエイトを搭載した車両になります。
 それぞれ箱から出して、レールの上に載せます。まず1両目のクレーン受け車両から載せるのが良いでしょう。そのまま2両目を連結するようにすると、自然にクレーン受けにクレーン先端部が収まります。フックは大小2個ついていますが、先端の小さなフックは飾りです(動きません)。こちらが黒い穴にはまり、真ん中の大きなフック(動きます)が、赤い台座の上に乗ります。
 3両目は連結するだけです。3両目が積んでいるウエイトは、とても重要な役割を果たします。

 普通に走行するだけなら、この状態でOKです。360mmのカーブもちゃんと通過できます。しかし、クレーンを動かすためには、いくつかの準備が必要になります。
 まず、Goliathをレイアウト上で安全な場所まで移動させます。次のような条件に該当する場所がクレーンを動かしても良い場所です。

(1)架線がない(非電化区間である)こと。
(2)線路の周囲に電柱、架線中、ホーム、建物、トンネル、山の斜面等、障害物になるものがないこと。
(3)近隣に他の車両がいないこと。

 つまり、砂漠か平野の真ん中のような場所がベストです。
 架線はそもそもクレーンが上がらない(引っかかる)ので、絶対にあってはなりません。また、クレーンは回転しますので、周囲に何かものがあるとまずいです。特に(3)に注意してください。ヤード内でクレーンを上げたりするのは厳禁です。万が一、クレーン回転中にGoliathがバランスを崩したり、操作を誤ったりすると、隣の2〜3編成を見事になぎ倒すことになります。高価なICEフル編成の上に、フックが落下してゴチンと当たる・・なんてことになりかねません。

 場所が決まったら、クレーンを操作する準備をします。
 まず、3両目に搭載されているウエイトを2両目のクレーン後部に設置します。ウエイトは絶対に必要です。ウエイトを積まないと、クレーンがうまく回転しなかったり、ひっかかったりする場合があります。
 次に、実際にクレーンを上げる前に、2両目の2カ所にあるストッパーを外します。それから固定用台座(箱に付属しています)を作成し、4本あるGoliathの足を載せます。詳しくは、下の写真をご参照ください。

 準備が整ったら、いよいよクレーン操作です。最初にF2である程度の高さまでクレーンを上げます。ストッパーがあった分だけワイヤー(糸)が弛んでいますから、実際に上がり始めるまでに少し時間がかかります。まずアーム中央部の間接が起きあがり、それから徐々にクレーンが上がっていきます。
 ある程度の高さまでクレーンが上がったら、F3でフックを上げ下げしたり、F4でアームを回転したりして遊びます。特に回転は、台座がしっかりしていないと不安定になるので、慣れないうちはゆっくりと回した方がよいでしょう。
 いずれの操作も、ファンクションボタンで機能選択、スロットルで動作速度を調節できます。アームとフックの上下、および回転の左右方向は、スロットルを逆転(列車の方向転換と同じ操作)することで向きを変えられます。
 Goliathは通常デジタルですので、6021でもMobile Station、Central Stationでも操作ができますが、6021またはIntelliboxでの操作をお奨めします。理由は間違いにくいからです。
 私が初めてGoliathを操作した際にはMobile Stationを使用しましたが、なんだかうまくいきませんでした。操作のアイコンが出ないので、どれがなんだかよくわからないのです。アームを降ろそうとしてフックを上げてみたりとか、とにかく苦戦します。Intelliboxですとスロットルの段数をきちんと確認できるので、これが一番良いかと思います。

(1)Goliathをレールに載せたところです。かなり大きいですね。でも、このまま走行させる場合は、ほとんど問題ありません。
(2)1両目に載っているアームの先端部。この状態がきちんと収まっている状態です。
(3)2両目のストッパーを外します。まず写真の青い矢印の部分、これは根本から外すのではなく、糸の上側だけを取り外すのが正解です。根本からごっそり外れてしまう設計なので、一度取り外してから作業しても良いかと思います。下の部分は、糸の受け台になるので、取り外した場合は元に戻しておいてください。
(4)ストッパー2個目です。これは完全に取り外します。気をつけないと爪を折ってしまいます。(実は私は片側の爪を折ってしまいました(笑))
(5)上の(3)のストッパーを正しく取り外した状態がこれです。
(6)上の(4)のストッパーを正しく取り外した状態がこれです。(向側に折れた爪が残っていますが・・・)
(7)3両目にはウエイトがあります。これは簡単に外れますので、取り外してください。
(8)取り外したウエイトを、2両目クレーンの後部に取り付けます。ガイドに沿って上に持ち上げ、クレーン側に少し押して、フックに引っかけて取り付けます。2個とも同じですが、下側が取れやすいです。ウエイトはがっしりと固定されるのではなく、軽く引っかかっている状態で大丈夫です。

(9)台座の作成に移ります。台座パーツは別途梱包されています。図の状態で1組で、全部で4組あります。板状になっている金属は磁石になっています。手前右側の黒い台の裏側にも磁石が組み込まれています。
手前中央の穴の空いた黒い台は、レール面とレイアウトベースの高さ調整のためにあります。普通に床等にCトラックを敷いた場合は、パーツはすべて使います。Kトラックの場合は、たぶん真ん中のパーツを組み込まない方がフィットするのではないかと思います。

(10)まず(9)の写真の手前右の黒い台の上に、手前中央の穴の空いた台を載せます。
(11)穴に金属柱を差し込んで、その上に磁石を付けます。このとき、上の板磁石と、一番下の黒い台座の裏側についている磁石とが、互いに引き合う極性になるように取り付けてください。そうすると下の黒い台が金属柱に引きつけられ、台座が安定します。
(12)跳び箱のような形をした黒いパーツを被せる完成です。被せるだけで固定する必要はありません。あとで、上にGoliathの足が来ると、ちゃんと中の磁石にくっついて全体として固定されるようになります。
(13)同様にして、全部で4組の台座を作ります。
台座同士を近づけると、磁石が反発して壊れてしまうので要注意です。
(14)説明書によると、台座はこうして運ぶ者らしいです。あと2つは3両目に載っています。
(15)Goliathの2両目には足がついています。ゼブラ模様のところを90度引き出します。
(16)引き出した状態がこれです。
(17)こちら側も出して・・
(18)全部出したところを上から見ると、こんな感じになります。
(19)出した足を、台座の上に載せます。台座の上のくぼみに、足がきちんと収まるようにすると、磁石で足と台座が固定されます。
(20)足の先端を精密ドライバで回して、高さの微調整を行います。この調整が、特に回転動作の軽快さに大きな影響を及ぼすので、きちんと水平になるようにしましょう。
(21)ついに準備完了。これでようやくクレーンが動かせます。
(22)クレーンを持ち上げたところ。糸が巻き上がって、アームが上昇します。メルクリンの精密な機構が楽しめる瞬間です。よく糸が絡まないなぁと感心したりします。
(23)アーム回転中。鉄道模型とは思えないダイナミックさです。
(24)360mmカーブを通過中。車体の大きさの割には、普通に通過できます。

 

    Goliathのしまい方  

 Goliathは箱から出すときも大変ですが、しまうときにもコツが必要です。大きなレイアウトがあり、いつもレイアウト上に出しっぱなしにしておける場合や、専用のディスプレイケースがあったりする場合を除いて、遊んだ後は箱にしまう人もいるかと思います。基本的には組み立てと逆順でしまえばよいのですが、フックの位置に気をつける必要があります。

(1)まずアームをこの位置まで下げます。縦方向は、車両とアームが真っ直ぐの状態にあっている必要があります。
このときに、フックもちょうど写真の位置くらいになるように少し下げます。これがとても重要です。フックをアーム側にいっぱいまで巻き上げてしまうと、いざ箱に入れるときに困ることになります。
(2)そのままアームを下げていきます。
先端が1両目に着地しても、さらにアームを下げ続けてください。フックは自動的に1両目の上にだらんとなるはずです。
(3)アームを下げ続けると、後側の小さなアームが倒れ始めます。小さなアームが大きなアームの上に水平に載っかったら、操作を止めます。
(4)この小さな間接部が水平になるまで、アームを下げたことを確認してください。
(5)弛んでいる糸を集めて、ストッパーを取り付けます。 (6)これで箱にしまうことができます。フックは所定の位置に納める必要があります。(1)の操作でフックを少し下げておく理由は、ここにしまえるようにするためです。

 

    巨大なSchnabel  

 Schnabelは、ドイツ語で「鳥のくちばし」を意味します。その名の通り、2台の貨車がお互いに餌をついばむような形で荷物を挟み込んでいます。
 この荷物は工業用のパワーユニット(電源)です。メルクリンからは、このSchnabelの他に、パワーユニットを運搬するトラックが発売されています。荷物のパワーユニットは取り外すことができ、荷物無しで、2台の貨車を連結させて走らせることもできます。
 Schnabelの方は、デジタルで制御したりはできません。ごく普通の貨車です。しかし、その長さと大きさはレイアウト上で他を圧倒します。
 走行時の注意点は、周囲に架線柱や建物、他の車両等が一切ないことです。直線区間では問題ありませんが、カーブではパワーユニットが、大きくレールから外れた軌道を描きます(写真参照)。ですので、この位置に何かがあると、すべてなぎ倒されてしまいます。現実でも実際に走ることができるレールは限られるでしょう。
 模型の方は、これでもちゃんと360mmカーブを通過できます。しかし、その半径で複線にしておくと、通過の際に対向車線にもはみ出して走行しますので、列車が来ないように注意してください。

 Schnabelも、しまうときに問題になることがあります。パワーユニットを運搬する大きな腕(くちばし)が、最初に箱から出した時には、はめ殺しで貨車に取り付けるようになっているのですが、逆にしまうときには取り外せないのです。無理に取ろうとすると壊れてしまいそうです。
 ですので、下の写真の位置にあるネジをゆるめて、くちばし自体を横にスライドさせて、台座ごと取り外します。こうすると、きちんと箱にしまえるようになります。

これがSchnabelの全景。これで1両の貨車です。長さはGoliathよりもずっと長いです。さらに重量もかなりあります。足回りは車輪だらけです。
360mmカーブを通過中のSchnabel。
上から見たところです。レールの内側に、最大でこの程度はみ出して走行します。写真は単線ですが、複線の場合には、内側のレールの上をパワーユニットが通過する状態になります。

ここがはめ殺しになっている「くちばし」の取り付け部分です。

裏側のネジをゆるめて、横にスライドさせると、このように取り外せます。
外すネジはこちらです。中央の部分にあるネジをゆるめます。

動いている状態を撮影した動画です。
WMV9コーデックは、Macintoshでは2005年5月現在、再生不可能ですので、Macの方はDivX形式をご利用ください。内容はどちらも全く同一です。WMV9コーデックの方が、ファイルサイズが小さくて高画質ですので、Windowsの方はWMV9を推奨します。

※DivX形式は、別途DivXコーデックに対応したプレーヤーが必要です(無料のものがあります)。
※WMV9形式は、メディアプレーヤーが最新のバージョンなら、クリックすれば見られます。

【動画】Goliathのアームを操作
  →DivXコーデックで見る   →WMV9コーデックで見る

【動画】Goliathのフックを操作
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【動画】Goliathのアームを回転
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【動画】走行するGoliath
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【動画】走行するSchnabel
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