Mobile Stationで運転する 2004年12月

 Mobile Station(モバイル・ステーション。以下MS)は、メルクリン・システムズのハンディタイプのコントローラーです。線路とはある程度の長さのケーブルで接続されているため、列車と一緒に自分も移動しながら運転することが出来ます。
  MS使用時の最大の欠点は、2004年末時点では、日本向けの100Vのトランスに合わせた製品が発売されていないことです。しかし、日本では使用できないわけではありません。
  国内でMSを使用する際には、以下の2通りの接続方法があります。ひとつは昇圧機を使用する方法、もうひとつはケーブルをちょっと改造(簡単です)する方法です。ただし、いずれの方法も、MSとトランスを接続するケーブルは、ヨーロッパ仕様のトランス(60052)に付属していますので、最低ひとつはこのトランスが必要になります(ケーブルだけ別途取り寄せができればいいのですが)。

ヨーロッパ仕様のトランスを使う場合
日本仕様のトランス(6000)を使う場合

 すでに100Vのトランスがある人は、100Vのものを使った方が機器が少なくて済みますので、便利かと思います。100Vのトランスに接続する際の注意点は、ケーブルの接続先です。
  まずトランス−MS間をつなぐケーブルの片方の端を見てください。写真のようなコネクタが付いていると思います。ここをちょっとだけ改造します。
  このコネクタのネジをマイナスドライバで回すと、ケーブルが外れて剥き出しになります。準備はこれだけですが、ここから先が要注意です。このケーブルをトランスにつなぐわけですが、ケーブルはどちらも黒色なので、間違わないようにしないとだめです。
  よく見ると、黒いケーブルの一方には、白い四角が連続した縞模様が付いているはずです(写真の場合では右側のケーブルがそうなっています)。この縞模様が付いた線をトランスの黄色の端子に、模様が付いていなくて、ただの黒色の方を茶色の端子に繋ぎます。
  あとは、ケーブルのもう片方の端をMS接続用の線路(24088)に、そしてMSからのケーブルも、同様に24088に繋ぎます。最後にもう一度配線を確認してください。
  大丈夫であれば、トランスをコンセントに繋ぎます。MSの液晶に「marklin」の文字が表示されればOKです。

ヨーロッパ仕様のトランス
60052
モバイル・ステーション
モバイル・ステーションの
接続用BOX付き線路
24088
24088の裏側です。
ネジを外すと基盤が取れます。
これだけ使えば、どの線路にも
MSを接続することが出来ます。
60052の付属ケーブルのコネクタ
ここのネジを回します。
すると、こんな感じになり、
6000に繋げるようになります。
この写真の右側の線を
黄色の端子に差します。
6000に接続したところです

 

    表示を英語に設定する  

 MSは最初はドイツ語表示になっています(ドイツで買ったものの場合)。別にドイツ語でも問題ありませんが、英語の方が良い方は英語表示に切り替えられます。
  最初画面に「NEUE LOK」(新規機関車)と表示されていると思います。この状態で赤いダイヤルをぐるぐる回すと表示が変わりますので、「OPTIONEN」(オプション設定)という表示にします。「OPTIONEN」が出たら、ダイヤルをカチッと1回押し込みます。
 すると「RESET」(リセット)とか、また別の表示になったと思います。ここでまたダイヤルを回して、今度は「SPRACHE」(言語)という表示を探します。「SPRACHE」になったら、ダイヤルを押し込みます。
  これで表示する言語がダイヤルで選択できるようになりました。ぐるぐる回すと何個目かに「ENGLISH」(英語)が出てきますので、そこでダイヤルを押し込みます。これで以後、MSは英語で表示されるようになります。

【注意】
  「SPRACHE」でいくら探しても日本語にすることは出来ません。フランス語とか、ヨーロッパの主要言語には切り替えられますが、日本人の場合は英語が一番理解しやすいと思います。

 

    さあ、運転!!  

 MSの左下側にある「STOP」というボタンを押して、一度線路への給電を止めます。
 動力車を線路に乗せてください。もう一度、「STOP」ボタンを押すと、線路への給電が再開されます。STOPボタンで線路への給電を止めたときには、画面中央上部にSTOPという表示がでますので、確認できます。
 画面に「NEUE LOK」(英語の場合NEW LOK)と表示されていることを確認します。出ていないときは、赤いダイヤルの左側上にある「本を開いたアイコンがついたボタン」を何回か押すと出ると思います。
 「NEUE LOK」の状態で、ダイヤルを押し込みます。すると画面が切り替わって「DATENBANK」(DATABASE:データベース)になります。ここで、もう一度ダイヤルを押し込みます。
 画面に数字が出たと思います。これは、メルクリンが今まで発売してきたデジタル対応の機関車の製品番号です。ダイヤルを回すと、どんどんと数字が変わります。ここから、いま線路に乗せた機関車の製品番号を探します。かなりの数の製品に対応していますが、自分の製品が表示されない場合には、次の項目を読んでください。製品番号が出たら、ダイヤルを押し込んで決定です。
 画面に、詳細な機関車の型番が表示されると思います。
 私の場合は、初のHO車両であったハンガリー国鉄の1047型電気機関車(39359)を、初MSの記念としてみました。39359を選択すると、画面には「1047.005-2」と表示されます。機関車の車番まできちんと出るみたいです。

24088を介して線路へ給電されます
新規機関車登録画面
データベースから39359を検索、登録
正式な機関車の車番が表示されます

 いよいよ走行です。
 ダイヤルを右回りにゆっくりと回すと、画面中央のゲージが増えて、列車はゆっくりと動き出します。ダイヤルを左回りに回すと減速します。
 方向転換はダイヤルを押し込みます。方向転換すると、画面のゲージが伸びる方向は左右反転しますが、ダイヤルを回す方向は常に同じです。右回転で加速、左回転で減速です。
 ストップボタンの右上にある照明マークがついたボタンを押すと、電車のライトが点きます。この機関車の場合にはヘッドライトが点灯します。
 画面の左右に4つずつ並んでいるのがファンクションキーです。どのキーにどのファクションが割り当てられているかは、画面内にアイコンで表示されます。例えば、ハイビームのアイコンを押すと、ハイビームになりますし、クラクションのようなアイコンを押すと警笛が鳴ります。
 アイコンで表現できないような機能の場合には、単純にFという表示になるときもあります。

 

    データベースにない機関車の登録、その他  

 ダイヤルを回しても、機関車の製造番号が表示されない場合は、従来のデジタル・コントローラーのように、IDを指定して機関車を登録することが出来ます。
 「NEUE LOK」→「DATENBANK」のところまで来たら、ダイヤルを回すと「ADRESSE」(ADDRESS、アドレス)というメニューが出ます。
 次にIDの数字が表示されますから、同じようにダイヤルを回して、機関車のIDのところでダイヤルを押し込むと、登録が出来ます。
 アドレス指定で登録した機関車の場合には、機関車のアイコンを選択できたりします(これは編集すればいつでも変えられます)。

この機能を使うと、従来のメルクリン・デジタルに対応している(デコードできる)デコーダーを搭載した機関車であれば、MSでコントロールできるようになります。例えば、Lok Soundを搭載している列車もアドレスを指定すればMSで動かせます。

 一度登録した機関車は、MS内部にデータがどんどんと蓄積されていきますので、以後は、機関車のマークのボタンを押して、ダイヤルを回すだけで、簡単に呼び出すことが出来るようになります。
 線路の上に複数台の列車があるときは、従来ですと、ID番号を入力→運転を繰り返していましたが、MSの場合は、機関車ボタンを押してダイヤルを回す→目的の機関車が表示されたら運転、という手順になります。
ただし、1台のMSについて、最大10台までしか機関車を登録することはできません。ですので、10台以上になったら、いずれかの機関車の登録をいったん削除しなければなりません。これはちょっと面倒ですが、セントラル・ステーションが出るまでは仕方がないでしょう。
 一番注意しなくてはならないのは、既に登録してある機関車を間違って再登録すると、2台目として登録されてしまうことです。これは無駄なので、登録してあるかどうかは確認する癖を付けた方がよいと思います。

ハンガリー国鉄1047型
ROCO製のDSB Lyntog MA
MSで走っています。
サウンドやライトもちゃんと制御可能。