トラブル防止と対処法 2004年5月

 海外通販とは、海外のお店から個人輸入でものを買うことです。
 パソコンひとつで操作は簡単ですが、実は大変なことなので、ポイントをしっかりと押さえましょう。

(1)支払価格と表示価格は必ず違う
 実際にいくら支払うのか。それはクレジットカードから引き落とされて、さらに郵便が届いたときに現金で関税と通関料を支払うまでわかりません。これはお店の人もわかりませんし、税務署の人もわかりません。まさに届くまでわからないのです。
 表示価格に対して何倍にもなることはありませんが、正確な価格はわからないことは常識なので、認識しておいてください。
 主にかかってくる価格の主な内訳はこんな感じです。

本体価格:ユーロかドル表示ですから決済時のレートによる誤差が出ます。当日のレートではないので正確にはわかりません。
付加価値税(VAT):EU内の付加価値税は日本に輸出する場合は非課税です。課税の確認はホームページの決済時か、請求書メールや画面等で確認できると思います。
値引き:キャンペーン等で値引いてくれたりすることがわりとあります。
送料:価格が提示されている場合と、いくつかのグレードの中からお店が選択する場合があります。また、経路によって必ずしも表示通りにならないときもあります(例:船便を指定しても航空便に空きがあると安い運賃で航空便で届いたりする)。
通関料:かかった場合は1個200円。
関税:かかった場合は郵便局の人がいくらですと教えてくれます。

(2)税金(関税)が別途かかる
 忘れがちですが、買ったものに対しては日本の税金がかかります(関税)。鉄道模型は課税されますので無税になることは基本的にはありません。ただし、少量、少額の商品の場合や、たまに無税で届くこともあります。そのときはラッキーです。
 税額も実際に届くまでわかりません。税率は実は適当です。JETRO(日本貿易振興機構)の個人輸入ホームページ等(役に立ちますので一度読まれることをお奨めします)に一応、税率が掲載されています(ここをクリックすると見られます)が、要するに金額は「だいたい」ということになります。
 個人輸入で鉄道模型を買った場合は、箱の外にお店が添付している請求書(領収書)に記載されている金額に対して、6がけ程度の金額(たぶん仕入れ原価とみなしているのだと思います)を計算して、それに税率を乗じているようです。
 ぶっちゃけたところ、過去の経験から言いますと、10万円〜20万円程度の購入の場合、1,000円〜2,000円程度の関税になります。通関料は一律で1個口200円です。
 これらの税金は、郵便で届いた場合(普通は郵便で届きます)は代引きと同じように到着時に郵便局の人に現金で支払います。注文時、配達方法に宅急便を指定した場合等で、宅急便で届いた場合はまちまちです。FEDEX等から請求書が後日送られてきて、銀行振込で支払ったケースもあります。いずれにしても、模型の列車の代金に比べればわずかです。

(3)対応やサービス、商品に対する考え方が根本的に違う
 よく商習慣の違いと言われることですね。海外のものは信用ならないという人がいますが、基本的にはそういう考え方で良いと思います。
 ホームページで買う場合にも、日本よりもずっと単純で事務的な場合が多いです。在庫を確認すると、製品リストに○×がついたメールだけが来る、製品番号と数量を入れたらすぐに注文できて、揃ったものから順次送られてくる。こんな感じが当たり前です。
 あまり説明や細かな確認はありません。初めての人が多額の注文をすると売ってくれない場合もありますし、間違った商品が届くこともあります。
 といっても詐欺が横行しているわけではありませんので、事務的に冷静に対応すればOKです。

(4)輸送中に壊れる可能性がある(外箱は壊れるもの!)
 ドイツからはるばる飛行機で来るので壊れます。もちろん製品そのものが壊れていることは希です。そういう事態になったらお店に連絡して交渉ですが、私は一度もありません(自分で修理可能な範囲で多少曲がっていたというのはあります)。
 おそらく届くと最初にびっくりするのは、外箱が巨大で汚く、ぼろぼろに壊れていて、補修されている荷物が届くことだと思われます。これはごく普通のことなので、こういう荷物が届いたら「ああ、今回もきちんと届いて良かった」と思ってください。
 中の荷物は十分すぎるほどの緩衝材で保護されいますから、取り出すのは大変ですが、中身は大丈夫です。壊れ方がひどいと緩衝材をばらまきながら郵便屋さんが運んできてくれます。
 なぜ壊れるのかと言うと、たぶんですが、飛行機で運んでいるからというのと、税関で一度開封したりするからだと思います。荷物が大きいと(MAXIやHOは特に!)税関の人は、スキャナーで見た後に爆弾ではないかと思って開封しますから、この時にテープがはがされて壊れたりするようです。
 それから膨大な量のゴミ(箱の残骸と緩衝材)が出ますので、箒とゴミ袋を準備してから開封しましょう。ゴミの対処法で家庭内での対応が変わってきます。

 

    こんなときはどうしたら?  

(1)注文したが返事がない
 ショップにメール等で確認しましょう。システムの調子が悪くて注文になっていない、忘れられていたなどが考えられます。何か問題点があってキャンセルする場合は、きちんとキャンセル了承の確認メールをもらいましょう。
 それから購入する前に、信用できるお店かどうかを吟味する必要があります。私のホームページや他の方が買ったことがあるお店、リンクしているお店などは、実績と情報がありますから、安心感はあると思います。全く初めてのお店というのは、いくら価格が安くても十分に問い合わせ等をして、確認したいものです。

(2)商品が届かない
 これは間違いやすいので、いきなり怒らないように注意が必要です。
 まず注文した日と注文内容メールを確認してください。輸送方法が船便の場合は最大3ヶ月程度かかる場合があります。わからない場合は、船便で送ったのかどうかを問い合わせてみましょう。
 次に、こちらが勘違いしている場合があります。注文した商品が在庫切れ/未発売/生産中止等の場合です。これらについては、注文確認メール等の内容をしっかりと読む必要があります。
 在庫切れが「out of sale」などとわかりやすく書かれていればいいのですが、中にはショップの記号で「S/O」とか意味不明な文字になっている場合もあります。ショップのホームページで凡例を確認するか、問い合わせてみましょう。
 未発売ということもあります。メルクリンでは、カタログ更新時や四半期ごとに新製品の発表をしており、ショップでも新製品の注文ができるようになりますが、実際に生産されるのはその年の冬だったりすることが多々あります。メルクリンのホームページで生産計画表を確認するなどして、在庫されているのかどうかを確認した方が良いでしょう(そもそも在庫状況は買う前に確認するべきです)。
 生産中止の場合は諦めるしかありませんが、ショップが流動在庫を探してくれたりすることもあるので、これも問い合わせた方がいいでしょう。
 その他のケースとして、注文した全ての製品が揃わないと発送しない、または、一定量にならないと発送しないというのが普通ですから、リストの中に在庫ありがひとつしかないような場合には、そもそも発送されていないこともあります。この場合、どうしてもそのひとつだけを先に送って欲しい場合は、そう言わなければなりません。もちろん別途送料等がかかります。

(3)間違った商品が届いた/商品が壊れていた
 本当にショップが間違ったのかを確認しましょう。あなたの製品番号が間違っているかもしれません。間違いであった場合は、ショップに連絡してどうするかを決めます。重要なのは、そのときの送料をどちらが負担するか、どういう方法で決済するか等です。
 メールでやりとりして、必ずやりとりの履歴を残すようにしてください。
 商品が壊れていた場合も基本的に同じです。ただし、誰が壊す原因を作ったのかという問題があります。ショップはきちんと梱包して送ったのに、飛行機の取り扱いが悪くて壊れたとか、そういう話になるとややこしいです。
 正直、壊れていた場合で、ショップが責任はないということになったときは、ねばり強く交渉するなど作業が大変になります。気分も悪いので、最も良い解決方法は保険を使用することです。クレジットカードには海外で買ったものが輸送中に破損した場合などに対応した保険がついています。これを使います。
  カード会社のサービスデスクに相談してみると良いでしょう。確率的には比較的発生しやすいと思いますので、事前にあらかじめカード会社の契約内容を確認しておき、そういう保障があるクレジットカードを使用した方が良いです。提携カードやゴールドカードなどでは、かなり高額の保障を準備しているものもあります。鉄道模型の場合せいぜい20万円も買えばかなりの買い物でしょうから、その範囲をカバーできれば良いということになります。

(4)修理したい
 買ったものが後で壊れたりして、有償も含めて修理を依頼したいという場合です。買った商品もお店も海外ですから、当然ながら国内では修理ができません。メルクリンの車両等であれば、大都市にある専門店や取扱店等で、有償で修理を依頼することができる場合もあります。
 しかし、例えばIntelliboxのような元々日本では取り扱いがない製品の場合は、ドイツに送り返して直してもらうことになります。
 このような時は、まず買ったお店=販売店に問い合わせてみるのが良いでしょう。日本でもそうですが、いきなりメーカーに言うのではなく、販売店に先に問い合わせてみると思います。ここは同じです。販売店がメーカーに問い合わせてくれと言ったら、メーカーに問い合わせてみる、という手順が良いように思います。